とまとニュース電子版 2008年2月分

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No.889 2008年2月24日

桑原区政 3月4日招集の区議会に40件の議案を予定
区税増収などで100億円を積立てる補正予算

 19日開かれた渋谷区議会議会運営委員会で、桑原区長から3月4日に招集される第1回定例渋谷区議会に対する提出予定議案について報告されました。そのおもな内容をお知らせします。
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 今回の定例会に提出予定の議案は、条例の制定及び一部改定案が23件。予算案は2007年度一般会計補正予算(第4号)をはじめ、2008年度一般会計予算のほか、国民健康保険事業会計予算など合計4件。
 旧大和田小学校跡地施設建設舞台機構設備工事請負契約(4億5780万円)などの契約議案が4件、区道の廃止・認定が3件となっています。
 その他の案件は、渋谷区土地開発公社定款の一部変更や特別区人事及び厚生事務組合規約の変更、東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更、そして、土地収用事件に関する和解の議案など5件。
 今議会の焦点は総額750億2200万円の2008年度渋谷区一般会計予算案で、桑原区長が昨年11月21日に一方的に打ち出した23カ所の施設建設・改修計画が具体化され、実行されるものとなっています。
 また、2007年度一般会計補正予算(第4号)は、区民税増収分16億8712万5千円、交付金30億8849万円、繰越金52億2437万円、預金利息112万円、合計100億112万円を都市整備基金に50億円、財政調整基金に50億112万円を積立てるというものです。
 これにより、渋谷区の2007年度末の積立金の合計額は662億6948万円となり、この積立金を区民生活の安定のためにどう活用していくかがきびしく問われます。
 条例案では、渋谷区文化芸術振興基本条例の一部を改正する条例によって、教育委員会が管理・執行する文化に関する事務をはずし、渋谷区教育に関する事務の職務権限の特例を定める条約(制定)で、文化に関する事務を区長が管理・執行する内容となっており、このことは、現在のトップダウンの区政運営をさらに強めるものとして問題です。
 渋谷区後期高齢者医療に関する条例(制定)は、75歳以上の高齢者を一方的に後期高齢者と定め、新たな医療保険制度に加入させるためのもの。高齢者から、重い負担が課せられる一方で受けられる医療は制限するものとして大反対運動が起こっており、この条例案の行方が注目されます。
 契約議案として、旧大和田小学校跡地施設建設にともなう舞台設備、舞台照明、舞台音響のほか、プラネタリウム設備工事で、合計11億6445万円の金額が示されており、区民の反対を無視し建設を強行するものとして重大です。

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4月の後期高齢者医療制度導入を中止させよう
力を合わせて世界に例のない差別医療制度ストップ

 4月1日から75歳以上の高齢者に対し、重い負担を課す一方、受ける医療は制限するという、とんでもない後期高齢者医療制度が実施されようとしています。これに対し、国民の怒りが沸騰し、4月実施の中止を求める声が大きく広がっています。
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 自民、公明党の福田政権は、75歳以上の人を勝手に後期高齢者と決めつけ、差別的な医療制度に強制的に加入させる医療制度の大改悪を強行しようとしています。
 この制度によって、75歳以上の人は全員が保険料を払い、年金の人は年金から天引きされます。また、年金が月1万5千円以下の人は自分で保険料を納めます。しかし、滞納が続くと保険証が取り上げられ、医療にかかれなくなってしまいます。さらに保険料は、2年ごとに見直され、引き上げられる仕組みとなっています。
医療について制限
 そのうえ、75歳以上の人は、保険がつかえる医療について制限されることも検討されています。それにより、これまで、複数の病院に自由にかかることができましたが、それを1つの病院に制限する、あるいは、これまで以上に早期退院を迫られることが予測されています。
 しかも、政府は、後期高齢者医療制度の導入とあわせて、65歳以上の人の国民健康保険料も年金から天引きし、70歳から74歳までの人の医療費の負担について、1割から2割の倍に引き上げる計画を打ち出しています。
 こうした「高齢者は長生きするな」といわんばかりの後期高齢者制度について、各地方議会で政府に対し、中止を求める意見書が議決され、また、各地の老人クラブなど高齢者組織が大々的に反対署名にとりくむなど、後期高齢者医療制度に対する批判が大きく高まっています。
 そうしたなかで、自民、公明与党は、保険料徴収の「凍結」を打ち出しました。しかし、それはほんの一部、一時的なもので、対象となるは、全国平均でわずか15%の人にすぎません。
世界に例を見ない
 日本共産党は、政府に対し、小手先のごまかしではなく、75歳以上の高齢者を差別し、医療を制限するという、世界でも例をみない医療の大改悪を止めさせるため、国会できびしく追及するとともに全党上げて反対運動にとりくんでいます。
 いま、薬害肝炎問題にみられるように、国民が声を上げれば、政府、与党の悪政を変えることができます。
 日本共産党は国民のみなさんと力を合わせ、後期高齢者医療制度の4月実施をやめさせるために全力をあげます。

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渋谷区2008年度一般会計予算原案が発表
住民税の減免制度創設、生活保護世帯へ一時金支給

 1月31日開かれた渋谷区議会全員協議会で、桑原区長は2008年度渋谷区一般会計予算原案と「渋谷区実施計画2008(案)」を発表しました。その主な内容をお知らせします。
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 桑原区長が発表した予算原案の規模は74億6500万円で、前年度の当初予算額とくらべて25億7500万円、3.6%多いものとなっています。
 区民生活の安定のため、老年者非課税措置の対象者であった高齢の低所得者(65歳以上で所得125万円ベース)に対する住民税の減免が実施されます。また、介護保険料について第一段階の人の場合、20300円が16200円に引き下げられます。また、区民税と国民健康保険料についてコンビニストアで10月から支払いができるようになります。
生活保護世帯に4000円
 生活保護世帯に対し、臨時対策給付金として新年度の1年限りとして夏期・冬期に各4000円支給されます。また、生活保護世帯の健康審査も引き続き無料でうけられるようになります。
 高齢者が区内に住み続けられるよう新橋区民会館、代官山保育園の建替と合わせて住宅が整備されます。二軒屋学童館が廃止・都営本町3丁目アパートの移管にともない建替を実施し、「高齢者センター」と20戸の住宅が確保される予定です。
 子育て支援策として2回だった妊婦健康審査の無料が5回まで拡大されまさす。また、新生児(4カ月)を持つ全家庭に専門家(助産師、看護師)を派遣して子育てに対する悩みや不安解消のためのアドバイスをする「こんにちは赤ちゃん事業」がスタートします。
 西原学童館廃止後、民設・民営の保育園(定員50名)が設置されます。
 また、笹塚学童館廃止後、現在中幡小学校に設置されている子育て支援センターが移設されます。同時に、「こども図書館」も併設されます。
 公衆浴場の活性化・支援策として、「親子ふれあい入浴デー」が設けられ、年4回、親子が無料で銭湯を利用できますが、これが年12回に拡大されます。
旧朝倉家住宅・一般公開
 小中学校の耐震内部改修工事が臨川、猿楽、幡代、山谷小学校、代々木、笹塚、松涛中学校で実施されるとともに、校庭の荒木田舗装整備が代々木、笹塚中学校で行われます。
 国指定の重要文化財、旧朝倉家住宅について一般公開されることになり、その管理・運営費が計上されました・
 一方、保護者や、地域住民が慎重な対応を求めている本町の小中一貫教育校設置問題として1億1535万円の予算がつけられます。

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議会制民主主義を破壊する「つなぎ法案」取り下げへ
自公の政府与党がムダな道路の財政確保を狙ったが…

 自民・公明の政府与党は1月30日、衆議院本会議開会を強行し、3月末に失効するガソリン税等の暫定税率の期限を2カ月延長する「つなぎ法案」を可決しようとしました。日本共産党をはじめ、野党は「つなぎ法案」について、暫定税率の期限切れを回避するだけでなく同税率を10年間延長する租税特別措置法改定案を59兆円にのぼる道路特定財源を確保する道路財源特別法案を衆議院で再可決によって成立させるものである、ときびしく批判し、強行採決に反対しました。そのなかで、河野洋平議長があっせん案を示し、「つなぎ法案」は取りさげられることになりました。
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 政府与党が衆議院で強行可決しようとした「つなぎ法案」は、ガソリン税など暫定税率を3月末の期限切れ後も2カ月間延長するというものです。
「みなし否決」規定を利用
 これは、1月31日までに「つなぎ法案」を衆議院を通過させ、参議院に送付し、60日経過すれば(3月30日)、参議院が否決したとみなし、衆議院で3分の2の賛成で再議決できるという憲法の「みなし否決」規定を利用し、3月31日に成立させることができると見込んで強行しようとしたものです。
 「つなぎ法案」の成立まで暫定税率の期限切れを5月末まで60日延長できれば、その間に、暫定税率延長の最大の目的である10年におよぶ道路特定財源の確保をめざす租税特別措置法改定案を「つなぎ法案」と同様の「みなし規定」で成立させることができるのです。
  与党は、「つなぎ法案」を成立させることについて、租税特別措置法改定案が年度内に成立しなければ、ガソリンの価格が1リットル当たり約25円下がる。これを再び上げると混乱が生じる、主張。それは、あくまで道路づくりを最優先させ、国民生活をかえりみないもので、何ら正当性のないものです。
 通常国会が開会されて十日あまりの冒頭で、予算案や関連法案の審議もおこなわれていない前に、道路特定財源の延長を数の力で押しつけるという与党の手法は、国会審議を無用とするものであり、議会制民主主義を根本から破壊する暴挙で、まったく道理のないものです。
衆参両院の審議権をはく奪
 日本共産党は、政府与党の暴挙を阻止するために、与野党書記局長会談の開催を働きかけるために奮闘。とりわけ、政府与党が野党の道理ある提案を無視して、採決を強行しようとすることについて「衆参両院の審議権をはく奪する議会制民主主義を根本から破壊するもの」として、きびしく抗議してきました。議長あっせんはそれらの活動が実ったものです。

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