とまとニュース電子版 2009年4月分

とまとニュースは、「しんぶん赤旗」折り込みで読者の方にお届けしているトマ孝二事務所ニュースです。
トマ孝二ホームページでは、その主要な記事をご紹介しています。

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No.945 2009年4月5日No.946 2009年4月12日No.947 2009年4月19日


No.948 2009年4月26日

放課後クラブB会員が195人の中幡小など深刻
50人以上が17校 区長の責任が問われる事態

「しんぶん赤旗」
今日の主な記事


 このほど2009年度の全20小学校に設置されている放課後クラブの登録児童数と指導員体制が発表されました。そのなかで圧倒的多数の放課後クラブが父母が共稼ぎや一人親で学童保育が必要なB会員の子どもが50人以上と深刻な事態であることがあきらかになりました。学童保育事業をやめ、子どもたちから放課後の「生活の場」を奪った桑原区長の姿勢が改めて問われています。
     ◇
 教育委員会から発表されたことし4月1日現在の「2009年度放課後クラブの登録状況」では、中幡小学校のB会員195人を筆頭に幡代156人、富ヶ谷150人、西原148人、笹塚110人と、百人を越える放課後クラブが5カ所もあり、全20校のB会員が1686人にのぼっています。
 195人のB会員が登録された中幡小学校の場合、放課後クラブの子どもたちがカバンなどを置き、基本的に生活するスペースは一教室しかなく、狭い場所で放課後を過ごすことを余儀なくされています。
 また、B会員が50人以上登録されている放課後クラブが、20校中17校もあり、最高で11人の指導員がついていますが、一人ひとりの子どもたちに目がゆきとどかないのが実状です。
 こうした放課後クラブのあり方は、通う子どもたちにとっては魅力のないものとなっており、さまざま問題が起こっています。
 3月の第1回定例区議会には放課後クラブに子どもを通わせている父母たちでつくる渋谷区学童保育協議会から「公的責任で放課後児童クラブの実施を求める請願」が出されました。
 そこでは、「子どもが放課後クラブに行かず、仕事を辞めなければならなくなった」「親のいない家に上がりこんで遊んで困っている」「本屋やコンビニなどに子どもたちが編むろして困る」などの実態が示されました。
 そして、厚生労働省が示している「放課後児童クラブガイドライン」にもとづき、B会員を受け入れる施設は「40人程度の規模」とし、「静養スペース」を持ち、子どもの「生活の場」としての機能が十分確保されることを求めました。
 この請願は、日本共産党と無所属の東敦子議員が賛成しましたが、自民、公明、民主、真自由政経や、保守系無所属議員が反対し、否決されました。
 渋谷区は全国に先がけて学童保育を実施し、それが全国に広がり、児童福祉法が改正され、学童保育事業は自治体の責務とされました。こうした流れに逆行し、学童保育事業を廃止した桑原区長とそれを容認した会派の責任が、B会員が50人以上の放課後クラブが17校にのぼるという実態からきびしく問われます。


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No.947 2009年4月19日

渋谷区有形文化財に新たに3点が登録・指定
14世紀・南北朝の絵画をはじめ彫刻、建造物


 渋谷区議会文教委員会は9日、渋谷区教育委員会がさる2月26日に渋谷区指定文化財に登録及び指定した①絵画②彫刻③建造物―3点の文化財の視察をおこないました。各文化財のおもな内容についてお知らせします。

絹本著色仏涅槃図
 絹本著色仏涅槃図(けんぽんちゃくしょくねはんず)は、縦153.1センチ、横113.2センチの大きさの絵画で西原3丁目31番1号にある宗教法人・雲照寺が所有しているものです。
 涅槃が死去した場面を描いたこの涅槃図は、作者は不詳ですが、14世紀・南北朝時代につくられたもので区内にある涅槃図では最古のものと見られ、類品中出色のできばえと言われて指定されました。
 600年以上も前に書かれたものですが、人物は表情がとても豊かで、また、動物もいきいきとリアルに描かれていました。

木造観音菩薩坐像及び達磨大師坐像・伽藍神倚像
 木造観音菩薩坐像(もくぞうかんのんぼさつざぞう・高さは43.1センチ)及び達磨大師坐像(だるまたいしざぞう・高さは59.2センチ)・伽藍神椅像(がらんしんいぞう・高さは60.7センチ)は、東4丁目10番33号の宗教法人・吸工寺が所有の仏像です。
 本堂の壇上正面に観音菩薩坐像を中心に、左壇に達磨大師坐像、右壇に伽藍神倚像が配置されています。この3体の仏像は、17世紀の吸工寺の開創期から一体のものとして配置されたと見られています。禅宗寺院特有の尊像構成を示す貴重な作例として指定されました。
 3体の仏像は、いずれも小ぶりのものですが、達磨大師像の目が白くきびしく光っている感じで、伽藍神倚像の姿は、右手を挙げて敬礼しているもので威厳を感じさせました。

壽稲荷本殿附石造手水鉢
 壽稲荷本殿附石造手水鉢(ことぶきいなりほんでんつけたりちょうずばち)は、高さ124.3センチで、渋谷2丁目12番15号の社団法人・日本薬学会が所有のものです。
 この本殿は、江戸時代に信州高島藩諏訪氏下屋敷の屋敷神としてつくられたものと見られ、明治13年に徳島藩士長井琳章がこの屋敷を購入し、以来、長井邸に置かれていました。昭和37年に長井氏がこの土地を日本薬学会に寄附したことから本殿は同学会の所有となりました。
 薬学会の十数階のビルの裏庭の社の中に壽稲荷はひっそりと安置されていましたが、入母屋造、檜皮葦の本殿は非常にせん細につくられていて、高い技術をうかがわせました。


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No.946 2009年4月12日

本町中学校の入学者は9人 保護者・住民に衝撃
子ども、保護者に犠牲を強いる小中一貫校建設は中止を


 本町地区の小中一貫校教育校建設のため、本町東小学校に移転・同居させられた本町中学校の入学式が7日おこなわれ、入学者は102人の対象児がいるにもかかわらず、9人にとどまりました。そのことが、地域住民や関係者に改めて衝撃を与えています。
     ◇
 桑原区長は2007年11月22日、本町小、本町東小学校と本町中学校の3校を統廃合して67億円かけて本町中学校の敷地に小中一貫校教育校を設置すると発表。
 この突然の発表に子どもはもとより保護者、住民がおどろき、「計画は当事者の子どもや保護者の意見をきいてすすめてほしい」、「本町は地域ぐるみで子育てしてきた。この問題は地域全体で考えるべきではないのか」などの声が広く出されました。
 そして、3校の保護者を中心に地域住民、保護者へのアンケート活動がとりくまれた結果、8割の人が計画について「反対」「延期」を表明し、区長と教育委員会に慎重な対応を求めました。
 ところが、区長と教育委員会は、保護者や地域住民に対する計画の説明会で、施設一体型の小中一貫教育校の「教育のあり方」を強調するだけで、「本町東小学校の仮校舎で学ばなければならない子どもたちのことを考えてほしい」、「こどもの成長にとって重要な部活動ができなくなる」、「保護者、住民が納得できる計画にするため、時間をかけ議論をさせてほしい」―という声に、まったく耳を貸さず、計画を一方的に進行させたのです。
 その結果、昨年4月の本町中学校の入学者は19人、そしてことしの入学者は9人となり、地域の学校への入学を地域の子どもたちが拒否するという異常な事態をつくり出してしまったのです。
 3月第1回定例議会には、こうした事態を憂慮した727人の保護者、住民から「本町地域の学校統廃合の中止を求める請願」が出されました。
 請願は「保護者や子どもたち、地域住民の理解を得ないままで計画を強行していることで、子どもや保護者は悩み、傷ついています」「地元の子どもたちが地元の学校を選べない状態が続くと、本町地域の子育てのネットワークは希薄になり、永年にわたって3つの学校を中心に培ってきた子育て環境や地域のコミュニティが失われかねません」と指摘しています。
 この請願は、日本共産党だけが賛成。それ以外の自民、公明、民主党や真自由政経フォーラム、無所属の議員が反対し、否決ということになりました。
 今回は、本町中学校の入学者9人、学校選択制のため、本町地区の子どもは6人でした。子どもたちに犠牲を押しつけ、住民も納得していない小中一貫教育校建設計画は、ただちに中止すべきです。


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No.945 2009年4月5日

区民の暮らしと営業を守るための予算ではない
トマ議員が日本共産党区議団を代表して反対討論


 第1回定例渋谷区議会は3月31日、全日程を終え閉会しました。トマ孝二議員は、最終本会議で日本共産党渋谷区議団を代表して、桑原区長が提出した2009年度一般会計、同国民健康保険会計、同老人保健医療会計、同介護保険会計、同後期高齢者医療会計の5予算案に反対し討論をおこないました。その大要は次のとおりです。
     ◇
 アメリカ発の金融危機が日本経済に打撃を与え、区民の暮らしと営業を直撃しています。日本共産党渋谷地区委員会の「くらしの区民アンケート」には、「24年間正社員でした。リストラにあい、現在小さな会社に勤めていますが、いつ解雇の話が出るのか不安です」「仕事が3分の1に減り、従業員を守ることができるかどうか」などの深刻な回答が次つぎと寄せられています。
オリンピックを理由に
 しかし、麻生内閣は大企業の大量解雇に対し、歯止めをかけることもせず、景気対策は2兆円の定額給付金が目玉という対応です。
 また、石原都政はオリンピックを理由に幹線道路づくりの大型開発に9兆円も注ぎ込み、大赤字の新銀行東京に新たに300億円を投入しようとし、福祉充実の願いを切りすてています。
 そうしたなか出された桑原区長の予算案は、渋谷駅周辺開発に2915万円の予算を新たにつけたのをはじめ、本町小中一貫教育校の建設費として7億1744万円、旧大和田小学校跡地複合施設の建設費として46億943万円を投入するものでした。
 そして、ムダなイベントの花菖蒲を観る交流会に583万円、トルコ、フィンランドに職員と議員などを派遣するために2191万円も計上するという反区民的なものでした。
 さらに、入学金・授業料で210万円もとる営利の学校法人・ホライゾン学園に神宮前小学校の一部を無償で提供していること、勤労福祉会館には「おやじ日本」という“教育”団体のために1500万円の改修費を使って事務所を確保し、無償で提供することは言語道断であり認められません。
子どものたちの楽しみ削る
 その一方で子どもたちが楽しみにしている青少年対策地区委員会の行事のバス代156万円を削り、国民健康保険料や介護保険料を引き上げ、区民の負担を増やしたのです。
 そのうえ、緊急に求められていた中小企業融資の改善もごくわずかなもので、区民の暮らしと営業を守るという願いにこたえるものではありませんでした。
 こうした予算案を認めることができません。


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