とまとニュース電子版 2014年7月分

とまとニュースは、「しんぶん赤旗」折り込みで読者の方にお届けしているトマ孝二事務所ニュースです。
トマ孝二ホームページでは、その主要な記事をご紹介しています。

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No.1208 2014年7月6日No.1209 2014年7月13日No.1210 2014年7月20日


No.1211 2014年7月27日

東日本大震災から3年の宮城・気仙沼市の行政視察
すすめられている被害地復興土地区画整備事業


 トマ孝二議員は16日から18日におこなわれた渋谷区議会都市環境委員会の仙台、気仙沼、盛岡市の行政視察に参加。3市のすぐれた施策について調査してきました。とくに、気仙沼市は東日本大震災で大きな被害を受けた街。その復興のとりくみを中心に視察してきました。
     ◇
 宮城県気仙沼市は、東日本大震災で津波によって死者1041人、行方不明者234人を出しました。2011年2月末の人口は7万4247人でしたが、ことし2月末は6万8260人。3年間で5987人も減っていました。
 被災家屋数は2万6116棟で、そのうち全壊1万6459棟、大規模半壊・半壊が4200棟におよび、産業系の被災状況は、4102事業所のうち3314事業所(80.7%)、従業員3万232人のうち被災した従業員は2万5236人(83.5%)に達しています。
高さ6.3mの津波
 気仙沼市は三陸のリアス式海岸の水産漁業の街。海岸線の平地に人家や事業所が集中しており、ここに高さ6.3mの津波が一気に押し寄せたのですから、ひとたまりもなかったのだ、ということが一目瞭然でした。
 市中心部の魚町に行くと、津波対策の土地の嵩上げや防波堤の高さがようやく合意されたということで、住宅や商店、事業所の復興はまだなされておらず、商店街はプレハブで営業していました。
 私たちは、都市基盤整備事業の柱となっている土地利用方針の策定・被害地復興土地区画整理事業の調査のため、市の担当者から説明を受け、実際に工事が始められている3カ所の現地を見ました。
鹿折地区では
 対象範囲が約42ヘクタールの鹿折(ししおり)地区では、3~5.5mの盛土・嵩上げのための工事がすすめられていました。災害公営住宅、商業地、工業地のエリアも決定され、市街地整備がすすめられていました。
 市役所に続き市の中心地を形成していた魚町・南地区は約11.3ヘクタールが対象。魚町では約1.8mの盛土・嵩上げをおこない、また、防波堤を4mのものを設置することが決定されたと説明されました。
 この地域は盛土・嵩上げ工事はまだまったくされておらず、これまで防波堤がなかったこと、海と一体となっての街だったことから、景観が一変することに住民の思いも複雑で、合意を得るための努力は相当のものだったろう、と感じました。
南気仙沼地区では
 南気仙沼地区は対象が約32.5ヘクタール。一部、津波の被害に耐えたビルや工場も残っていました。土地利用計画では、中心部は商業エリア、それを囲むようにして住宅エリアとされ、災害公営住宅が建てられる計画となっていました。元河北新報跡の公民館の屋上から現地を見ましたが、盛土・嵩上げの工事が開始され、黄土色の土が盛られていましたが、その土の色が妙に飛び込んできて、被害の大きさを改めて痛感しました。
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No.1210 2014年7月20日

血税の浪費になる伊豆・河津町第2保養所開設に反対
今後も莫大な費用がかかること説明せず強行


 1日開かれた第2回定例渋谷区議会最終本会議で、日本共産党渋谷区議団の五十嵐千代子幹事長は、「渋谷区立河津区民保養施設条例」に反対して討論をおこないました。採決の結果は、日本共産党と無所属の2人の議員は反対しましたが、自民、公明、民主党など与党会派の賛成多数で可決されました。五十嵐幹事長がおこなった反対討論の大要をお知らせします。
     ◇
 本条例は、渋谷区から特急電車で約2時間30分、交通費も片道6200円もかかる伊豆・河津町の旅館、旧菊水館を取得し、今年10月から第2の区民保養所として開設するため制定するものです。
 しかし、土地、建物等の取得経過が不明朗であること、築50年の老朽化施設であること、税金の使い方として、区民に対しては国保料の連続値上げなど負担増を求め、障害者などの福祉予算も削減する中での保養所施設は、認められません。
 そもそも区長が旧菊水館を取得し、第2保養所にすることを区議会に明らかにしたのは、昨年の第4回定例区議会終了直後です。
 わが党は、この物件が昨年10月7日に競売にかけられ、1月10日には取り下げられたことについて明らかにするよう求めてきました。
 これに対して区長は、3月議会で「河津町にシニアバス旅行を実施してきたが、その関係者から廃止予定の旅館を紹介してもらった」としか述べませんでした。ところが、今議会の答弁では、「旧町長、町会の方ないしは観光協会の方から聞いた」と答弁を変えました。さらに競売については、取り下げられてから知った、と述べています。
 区が実施した鑑定評価書を見ると旧菊水館の現地確認は昨年9月13日に渋谷区の職員立ち会いのもとおこなわれており、鑑定評価は11月1日に実施、鑑定結果は11月29日に報告されています。
 この間に競売にかかっているのですから、それが明らかになれば当然評価額も取得価格も変わるはずです。競売について、取り下げてから知ったなどとは、区民と区議会を欺くものです。区が取得した旧菊水館についての鑑定評価書が区議会に提出されたのは、予算審議が終わり、取得の契約も終わった5月7日です。事実を取得前に区議会に明らかにしなかったことは、取得先にありきの議会軽視です。
 鑑定書によれば、「旧菊水館は築18年の新館と築50年を超えている東館が渡り廊下でつながっているクアハウスであり、旧館については修理、補修を重ねてきた古い建物で、物理的に経年相応の摩滅、破損、老朽化が認められ、耐震診断はされていない」と指摘しています。
 今後、鑑定書で指摘されている建物、設備を改修しようとすれば、改修費だけでも多額の税金投入が必要なことは明らかです。また、この施設を維持していくための運営費は半年で4377万円。年間では8750万円にもなります。
 地方自治体の本来の役割である福祉の増進の予算を削る一方で、多くの自治体が閉鎖したり廃止している中で新たに2カ所目の保養所を設置することは、税金の浪費であり、やめるべきです。
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No.1209 2014年7月13日

区庁舎建て替えのための仮設庁舎建設に70億円も投入
区民に説明もないままの工事強行に反対討論


 1日開かれた第2回定例渋谷区議会最終本会議で日本共産党渋谷区議団の菅野茂団長は、桑原区長が提出した区庁舎建て替えにともなう仮設庁舎建設工事請負議案について、反対の討論をおこないました。採決の結果は、日本共産党と無所属の2人の議員は反対しましたが、自民、公明、民主党などの与党会派の賛成多数で可決されました。菅野団長の反対討論の大要は次のとおりです。
     ◇
 本案は、仮設第1庁舎建設工事のため、株式会社フジタ東京支店を契約の相手方とし、18億1656万円の契約金額で工事請負契約を締結するものです。
 反対の第1の理由は、区民の財産である区庁舎の耐震化を、建て替えありきで区民に知らせず、意見も聞かず、議会には十分な情報提供せず、区民の財産を三井不動産に差し出し、大企業の利益のために庁舎の建て替えをおこなうため、仮設庁舎建設工事の請負契約を締結するものであるからです。
 また、区長が強引にすすめる区庁舎の建て替えは、詳細な計画をはじめ、建物のボリュームや外観図、70年間三井不動産に貸与する土地の鑑定額の根拠、そして庁舎問題検討会の議事録等を要求しても一切明らかにしないという秘密主義がおこなわれており、区民と議会を無視したものと言わざるを得ません。
 しかも、計画は区民の財産4565平方メートルを三井不動産に貸し出し、37階建て414戸の分譲マンション建設の見返りとして、区庁舎と公会堂を建て替えるものです。わが党の調査では、三井不動産を区の土地を使って数百億円もの莫大な利益を上げることになります。
 反対の第2の理由は、仮設庁舎建設も区民不在、議会無視のやり方であり、仮設庁舎建設に総額約70億円もの税金を投入するものだからです。
 区民にとって、仮説庁舎についても位置をどこにするのか、どのくらいの経費がかかるのかなど、仮説庁舎建設の情報が一切明らかにされていません。
 とくに仮説庁舎が建設される第1庁舎は、旧渋谷小学校跡地で区民菜園と体育館、防災の一時避難場所であり、美竹保育園が隣接している場所です。美竹保育園の保護者からは、なぜここに仮設庁舎を建設するのかなど、区はこの間、区民に何も知らせていません。
 しかも、保育園を囲むように3階建ての仮設第1庁舎建設によって、子どもの保育環境を悪化させるため、父母から子どもを犠牲にしないでほしいと、この計画に批判が出されています。
 さらに、3年間しか使用しない仮設庁舎建設に設計費、建築費54億円を見積り、今回、議案となっている仮設第1庁舎建設費は18億園余、旧東京都児童館跡地を活用する第2庁舎には10億円、第3庁舎には13億円、その他の経費を含めると総額70億円の税金を投入することになります。
 こうした大企業の利益を上げさせるというやり方で決めた本庁舎建設にともなう仮設庁舎建設などに、総額70億円もの税金を投じることは浪費であり、自治体としての渋谷区の役割を根底から覆すもので、とうてい認められるものではありません。
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No.1208 2014年7月6日

集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更に反対
意見書の提出を求めてトマ議員が賛成討論


 安倍首相が、憲法違反の集団的自衛権行使を閣議決定した1日。同日開かれた第2回定例渋谷区議会の最終本会議でトマ孝二議員は、渋谷春闘共闘会議代表幹事の田中重一さんほか313人から提出された「『集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更に反対する意見書』に係る請願」について、日本共産党渋谷区議団を代表して賛成討論をおこないました。その討論の大要をおしらせします。
     ◇
 集団的自衛権は、自国が攻撃されていなくても、同盟国が攻撃された場合、攻撃した国へ攻撃できるというものです。このことから歴代の自民党政府は「集団的自衛権の行使は、憲法上許されない」との姿勢を堅持してきました。
見解を一方的に変える
 ところが安倍首相と与党はその政府の見解を一方的に変え、日本を戦争できる国にしようとしているのです。
 こうした緊迫した事態をうけて本請願は、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更に反対する意見書を内閣総理大臣にあげてください、と提出したものです。
 日本は2001年に開始されたアメリカのアフガニスタン報復戦争、2003年に開始されたイラク侵略戦争に自衛隊を派遣しました。しかし、「武力行使は許されない」という憲法に反することから武力行使はしませんでした。
 集団的自衛権行使が容認されれば、自衛隊が戦闘地域にってアメリカ軍とともに戦闘行動に参加することになります。日本は戦後69年間、軍隊によって他国の人びとを傷つけたり、殺したりせず、平和国家として歩み続け、その姿勢は世界の人びとから信頼され、尊敬され、賞賛されてきました。
 その日本のいき方を安倍政権と与党は国会や国民にはかることなく密室の協議によって変えることはあまりにも乱暴で断じて認められるものではありません。
 集団的自衛権行使容認の閣議決定に対し、6月27日、28日におこなわれた毎日新聞の全国世論調査では、反対が58%、また、他国の戦争に巻き込まれる恐れがあると思うと回答した人が74%に達していることが明らかになりました。
 安倍首相とその与党が憲法をこわし、日本を戦争する国にすることに多くの人びとが不安や怒りを持っていることが示されているのです。
 また、昨夜は首相官邸前や国会周辺に3万人以上の人びとが駆けつけ集団的自衛権行使容認の閣議決定に反対する行動がおこなわれています。本日も2000人の人びとが首相官邸前に集合し、日本を戦争する国にするな! と抗議の声をあげています。
区民の代表機関として
 いま、192の市町村議会が集団的自衛権容認の閣議決定に反対、あるいは慎重な対応を求める意見書や抗議を議決しています。本日中にも閣議決定がおこなわれようとしており、日本は歴史的帰路に立っています。
 当区議会でも集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更に反対する本請願を採択し、平和を願う渋谷区民の代表機関として政府に対し、意見書を提出すべきです。
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